〜売れる商品を作るコンセプトとは〜

第7話 製品戦略

前回は、マーケティングのプロセスを学習しましたが、マーケティング・マネジメント戦略では、環境分析を行い、標的市場を選定した後で、マーケティング・ミックスを構築します。

ここでは、マーケティング・ミックスの中でも重要な、製品戦略について話していきます。

 

製品の定義

製品とは欲求やニーズを満たす目的で市場に提供されるすべてのものです。

つまり、物理的な製品だけでなく、サービスや人材、場所、アイデアなど、取引されるすべてのものを含んでいます。
また、これらをミックスしたものも製品です。

この定義によると、もちろん、金融サービスや、人材派遣、貸し会議室、経営コンサルティングなども製品となります。

企業の立場から見ると、顧客にとって魅力的な製品を提供できれば、収益を得ることができます。
しかし近年では、製品を高機能にしても必ずしも売れない現象が多く見られます。

つまり、製品は機能だけ考えてもダメということです。

では、製品を開発するときには、どのような点を考慮すればいいでしょうか??

 

製品の3層モデル

ここで、製品の3階層のレベルで考えることが役に立ちます。

プロダクト3層モデル(製品戦略分析) | ハ行 | マーケティング用語集 | 株式会社シナプス

 

製品の核

製品の3階層の中心になるのは、製品の核と呼ばれる部分です。
製品の核は、顧客が製品に求める中核的なベネフィットを表します。

※ベネフィットとは、便益と訳され、顧客のためになることという意味です。

 

例えば高級な機械式腕時計を購入する人は、単に時間がわかる機能を求めているのではなく、ステータスや所有する喜びというベネフィットを求めているかもしれません。
また、化粧品を購入する人は、化学品を求めているのではなく、美しさや満足感を求めているのかもしれません。

このように製品の核は、顧客が求めるニーズに対応するものと考えられます。
製品開発では、まず製品の核をしっかり定義することが重要です。

 

製品の形態

製品の核の外側にあるのが、製品の形態と呼ばれる部分です。
製品の形態は、製品の角を具体化したものです。

つまり、通常わたしたちが目にする製品が、製品の形態です。

製品の形態には、『品質水準』『特徴』『デザイン』『ブランド名』『パッケージング』という5つの特性があります。

実際の製品は、中核となるベネフィットを具体かできるように、5つの特性を組み合わせて、製品の形態とします。

 

製品の付随機能

そして、製品の形態の外側にあるのが、製品の付随機能と呼ばれる部分です。

製品の付随機能は、製品の形態に付随的に提供される物やサービスです。

例えば、アフターサービスや製品の保証、配送などが製品の付随機能です。

カメラのような製品の場合、顧客のニーズは美しい写真を取ることかもしれません。この場合は、カメラという形態だけでなく、写真をうまく取るための使用説明書や、障害が発生したときのアフターサービスや保証も含めて、顧客ニーズに対応することができます。

 

 

新製品の開発

製品は、製品が生まれてから衰退するまでの一生を、『導入期』『成長期』『成熟期』『衰退期』の4つの製品ライフサイクルで表します。

このようにどんな商品もいずれは衰退するため、新しい顧客ニーズに沿った新製品を開発していくことは重要です。

新製品開発は、マーケティング・マネジメント戦略に沿って行います。
つまり、環境分析をおこなった上で、ターゲットとする顧客セグメントを決定し、競合とのポジショニングを行った上で開発する必要があります。

製品開発のプロセスは、細かく分けると多くなるので・・・

 

今回は大きく分けて次の4段階で説明を行います。

①製品コンセプトの検討

②マーケティング戦略の検討

③製品化

④市場導入

 

①製品コンセプトの検討
製品開発の一般的なプロセスとしては、まず製品コンセプトを検討することから始めます。

この段階では、顧客のニーズや、自社の強みであるシーズに着目し製品化のアイデアを数多く挙げていきます。
次に、アイデアの中から、事業戦略や実現性市場性などを基準にアイデアを絞り込むスクリーニングを行います。

スクリーニングで残ったものは、さらに製品のコンセプトを明確にしていきます。

ここで、『ターゲティング顧客』や、『ポジショニング』を明確化します。

 

②マーケティング戦略の検討
次の段階はマーケティング戦略の検討です。

この段階では、『製品』『価格』『チャネル』『プロモーション』などのマーケティング戦略を仮説します。
また、このマーケティング戦略に基づいて、事業の予想売上高、原価、利益などをシュミレーションし、経済性を評価します。
評価の結果、事業として採算が見込める場合には、次の段階に進みます。

 

③製品化
次の段階は製品化です。

この段階では、実際の製品開発を行います。
製品コンセプトに基づいて製品の設計を行い、試作品を作成します。

次に、顧客を限定して実験的に販売するテストマーケティングを行います。
ここで、市場の反応を確認し、製品の設計やマーケティング戦略を最終調整します。

 

④市場導入
最終的に決定した製品の設計を元に製品を生産し、市場導入を行います。

第8話の 次回予告

価格、チャネル戦略

〜売上を最大化するターゲット・マーケティング〜